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白内障手術体験記(多焦点眼内レンズ) 〜レーシック後の白内障手術にチャレンジ〜

人間歳をとると、多くの人がかかる白内障。現在は医学の進歩により、簡単な日帰り手術で再びよく見えるようになります。
ただし、過去にレーシック手術を受けた人にとっては簡単ではありません。その簡単でない手術を受けたKAY2の記録です。


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01.経過 1 レーシック以後
02.経過 2 2009年秋 人間ドック
03.病院へ〜目指す医師に会えず
04.病院へ〜2度目の訪問
05.2010年 手術1ヶ月前検診1
06.2010年 手術1ヶ月前検診2
  疑問点を色々と質問
07.2010年 手術1ヶ月前検診3
  レンズの選択
08.2010年 手術1ヶ月前検診4
   Aドクターとの会話のまとめ
09.2010年 手術1ヶ月前検診5
   オリエンテーション
10.手術2週間前 
   不思議な事前追加検査
11.保険について
12.本で学んだこと
13.手術前日
14.手術当日〜手術前
15.手術当日〜手術開始
16.手術当日〜手術後
17.手術翌日検査
18.手術後2日目〜1週間目
19.手術1ヶ月目
   保険請求トラブル、目のその後
20.まとめを兼ねたFAQ (工事中)



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14.手術当日〜手術前


やっぱり「手術」の2文字を見ると緊張しちゃいますね。


朝5時

目覚ましが鳴ります。目は覚めましたが、その後30分ほどベッドでうつらうつら。KAY1はその間、お風呂をいれておいてくれました。今日は手術後、お風呂に入るわけにはいかないので。

KAY1曰く。「なんだか、受験の時みたいね。緊張感のある朝だわ」

確かに非日常的な感じはします。この季節、すでにこの時間外が明るいのが嬉しかったりします。お風呂でさっぱりし、ご飯を食べて、お茶。

とにかく今日のキーワードは「リラックス」。これにつきると思います。前項で書いたように、僕が患者として先生に協力できる唯一の事でしょうから。

KAY1とともに乗り込んだ電車は混雑しています。通勤ラッシュ。いやぁ、これから手術というときに満員電車に揺られるというのも不思議な感じです。なんだか、周りの出来事がまるでテレビでドラマでも見ているような、そんな感じで、少し現実感がありません。

病院に到着して、事前の指示通り、まずは例の「予約なし外来再診受付」という場所に並びます。相変わらずホントにこの名称の場所でいいのかなぁと不安になります。係の方に訪ねると「はい、外来手術の方もここに並んでいただきます」ということだったんですが、そうであれば、そういう風に並ぶ場所に書いておけばいいのになぁ…と思います。「予約なし外来、外来手術、保険証のみ提示の方」と初めから、対象になる人を全部書いて置いてくれればこんなに迷うことがないと思うのです。


8時40分

受付開始。受付で持ってきた書類を見せたところ「では手術室に行ってください」と一言。これも事前に聞いていた3Fの中央手術室(外来手術室)と書かれた部屋の前のソファで待ちます。やがて手術室から看護師さんが出てきます。「KAY2さんですね。お名前をフルネームで…生年月日は…」と確認。今日は何人くらい手術をうけるんですか?と興味から聞いてみました。すると「外来で3名。入院で8名くらい受けられますよ」と答えて、再び手術室へと入って行かれました。A先生、毎年千人近く手術をされているという大変なベテラン&人気ドクターです。1週間に2日手術日があるとするとちょうど、そんな計算になるでしょうか…。

ちらっと手術室の中が見えます。入り口に緑色の椅子が数脚。そこに一人先客がおり、緑色のバスタオルを体にかけています。足のスリッパはピンク色。女性のようです。「男性はブルーかなぁ」などと脳天気なことをKAY2が話すとKAY1は「予算があればね」とチョー現実的な答え(後になってブルーであることがわかりました。予算は潤沢なようです、A大学病院。)


9時前

看護師さんが再登場。「それじゃ、KAY2さん、まず着替えていただきますね」ということで、手術室の隣にある更衣室へ。付き添いは中にはいれないので、KAY1が「どのくらい時間がかかるものですか?」と尋ねると「最低でも1時間。1時間半はかかりますねぇ」ということでした。そこで、KAY1は散歩に。

KAY2は狭い更衣室にはいります。指示通り、下はズボンのまま。上は下着のシャツだけとなって、上に青い手術着をはおり、さらに使い捨ての帽子をかぶります。腕時計なども外します。ロッカーは6つあります。1番から7番。そうなんです。4番は欠番。病院ってこういう点も気にするんでしょうね。1番のロッカーに服をいれます。


9時過ぎ

手術室に入ると、一番手前の椅子に例の緑色のバスタオルをかけた高齢の女性が点滴をして目を閉じています。多分、僕の前の本日第1号の手術患者さんです。

その隣に腰を下ろし、まずは瞳孔を開く目薬。これをこの後、時間をおいて合計3回点眼されます。さらに途中から目薬の数が増えます。

また、血圧もはかります。KAY2はダイエット後血圧が下がり、現在は上が120〜30、下が80〜90くらいです。今日はつとめてリラックスしているから大丈夫と踏んだのですが、あにはからんや、測ってみると上が159!高い!「もう一回測りましょうね」と看護師さんが言ってくださいます。深呼吸。それでも上が143。下が86。ま、問題はないそうです。

リラックスしようとしても、やはり体は正直ですねぇ。

さて、看護師さんは忙しそうにせわしなく歩き回っています。我々の目の前に二つ扉があり、OR−E、そしてOR−Fと扉に書かれています。おそらくオペレーションルーム(手術室)EとFという意味でしょう。扉が開くと中に手術台が見えます。おもしろいのは扉の開閉。よく見ていると手を使いません。看護師さんが足を扉横の穴に突っ込むんです。するとセンサーが働いて扉が開閉する仕組みのようです。なぁるほど。通常の扉上部のセンサーでは前を横切っただけで扉が開いたりしてしまいます。それを防ぐためなんでしょうね。よく出来ています。

しばらくして点滴。生食液TNと書かれていますが、おそらく抗生剤も入っているのでしょう。それにしても生食…うーん、なましょく?沸騰させて飲むわけないしなぁ…などとタワケタことを考えて一人で笑ってしまいます。気味の悪い中年患者です。しかし、人生でいままでほとんど点滴を受けたことのないKAY2、針を生まれて初めて上腕の橈側皮静脈(というそうです。KAY1が教えてくれました)に入れてもらいましが、これが痛い!手術そのものよりもずっと痛かったです。思わず、漏れてないか何度も針の先がふくらんでいないか、変色していないかを確かめたくらいです。(-_-;)


9時20分頃

隣の患者さんが奥にある手術の場所に移動します。名前と生年月日を確認。KAY2よりも20歳年上の方です。点滴の台を杖がわりに看護師さんに付き添われて歩いて移動です。残念ながらここからは手術台は見えません。


9時25分頃

さて、Aドクターが手術室に登場のようです。声が聞こえます。
そして静かに部屋に音楽が流れ始めます。BGMのようです。曲はビゼーのカルメンから「ハバネラ」。やっぱりクラシック!学生時代にオーケストラでバイオリンを弾いていたAドクター自らのセレクションかなぁ…などと考えます。曲は続いてカルメンの第3幕への間奏曲。僕の大好きな曲です。そして突然ウィンナワルツの美しく青きドナウ…というわけでポピュラーな曲目が続きます。
 ただ、あくまで控えめなBGMで、その後、手術の音がいろいろと聞こえ始めると、音楽はほとんど聞こえなくなりました。

手術室の奥から手術着姿の若い女性が出てきます。後で聞いたところ、眼科以外の手術も行われているようで、この女性は口の手術をしたとか…(外で家族が待っており、KAY1がその会話を聞いていたようです)。それでも、しっかり自分で歩いていましたので、みなさん、軽い処置の手術のようです。

奥から「KAY2さんのレンズ、まだ届いていないのよ?どうしたの」などと聞こえてきます。ははぁん、ちょっと予定よりは遅れるなぁなどと思います。




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ご注意:

この体験記の中に登場する医師名と病院名はイニシャルではなく、レーシック体験記から登場順のアルファベットです。

また、医学は日々進歩しています。ここに書かれたことは2010年春現在の記録です。その点、ご注意下さい。


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