20
手術後1日目 朝
結局、2時間ごとに目が覚めていたような気がします。目の上にとりつけたプロテクター、気になりました。おまけに途中で目の周辺にかゆみも・・・。ふー。でも、痛みはついに一度も戻らず、そのまま消えてしまいました。めでたしめでたし。
で、6時過ぎには起き出します。手術を受けたという記憶があり、メガネを探すという毎朝の最初の行動はとらずにすみます。続いてシャツを脱ごうとして、目の横あたりに手をやります。やっぱりいつものクセでメガネを外そうと思ったのです。メガネをウン十年していると当分クセは抜けないでしょうね・・・。
で、部屋の中にあるいろんなモノを見ていくと・・・うーーーむ、ショック。左目は良く見えていますが、右目はぼやけています。やっぱりだめか・・・。
いろいろ見比べてみてわかりましたが、まず、老眼!左右とも思った通り10センチから20センチの距離ではまったくだめ。言われていた通り老視がもろにでています。で、左はそれから先、離れているものははっきりと見え、ピントもあいます。それどころか・・・500m先に立っている木の枝の一本一本がはっきりとわかります。さらに1.5キロ先の携帯基地局のアンテナの先が二股に割れていることまでクッキリと見えます。これは凄い、双眼鏡並。ところが、右目は、老眼のため右よりもさらにぼやけている近くから徐々に遠くに視線を動かしていくと、どこまで行ってもぼけたままです・・・。つまり老眼だけでなく近視が残った???これは何事?
そういえば、目の手術を受ける以前から、右目は左目にくらべて視界がやや暗かったことを覚えています。もともとあまり見え方の良い目ではないのかもしれません。でも・・・事前に検査のときにメガネで矯正した上で「これがあなたのレーシック術後の視力です」と言われたときにはちゃんと両目とも良く見えたし、近くもそれほどつらくなかったのに・・・。さらにいえば、右目、近視が残ったのなら、老視はその分軽減されているはず。おかしいなぁ・・・。
もしもずっとこのままならどうする?と自問自答してしまいます。
でも、まず大事なことを思い出しましょう。とりあえず両目であれば全くメガネがいらない状況にはなったのです。これを忘れてはいけません。人間ってワガママです。昨日、手術後白板の文字が見えた瞬間の感激、そして、今朝も起きてすぐに部屋のものが見えた感激、そうした気持ちがすでに「あ、右目の見えが悪い!?」ということで、強烈に落ち込み始めるのですから・・・。
とにかく、今の状況は100%ではないけれど、手術の甲斐はあったというレベルには達しているのです。
ま、まだ手術翌日。これからどう変化するやら?
目薬はたくさん入れます…。
KAY1にコーヒーをいれてあげて、見送ります。送り出した後、今日は一人の時間をたっぷりと楽しむことにします。まだ本やテレビは見る気がしません。目を悪くしそうで・・・。せっかく手に入れた視力、今度は失いたくありませんし、まだまだ目が安定しないでしょうから、目に負担はかけたくありません。でも時間があります。じゃ、どうしましょ?こんなとき自分が熱烈な音楽ファンなのに感謝します。年に一度の一週間休暇、日頃なかなか聞くことの出来ない長尺の音楽を集中的に聞こうと手術を受ける前から考えていたのです。
クラシック・ファンならおなじみですが、アメリカの偉大な指揮者、故レナード・バーンスタインがウィーン・フィルハーモニーやコンセルトヘボウ・オーケストラなどを振ったマーラーの交響曲全集というのがあります。マーラーという作曲家の交響曲はいずれも長大です。以前買ったその全集の中でまだ聞いていない曲があります。2番、3番、6番、7番、8番です。これにチャレンジすることにします。
まず居間のソファを動かして窓際に・・・。眺めの良い位置に持っていきます。そして、遠くを眺めながらCDを聞くことにします。
本日はまず2番と3番・・・。ちょうど1曲聞くと目薬タイムです。
とまぁ、こんな感じで午前中を過ごしました。目の状態ですが、動かすと何だかコンタクトを入れているようなゴロゴロした感じがわずかにします。が、通常の状態では違和感はありません。また、目薬を入れた瞬間、目にハードコンタクトを入れているようなゴロッとした感じがします。けれど、痛みはありません。
さて、午後は検診です。
次ページへ→
|