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世界の主な英語放送とそのリンク




中学生の頃から世界の英語放送を聞き続けてもうウン十年になります。頬の赤かった少年ももうおなかの大きな中年(月日の経つのは本当に早いものですよぉ・・・)。

インターネットや衛星テレビの時代になったとはいえ、いまだに短波放送による英語放送は世界の動きについての良き情報源であり、さらに英語学習にも大きな助けになります。なんといっても短波ラジオ一つでどこででも楽しむことができるのが一番の魅力です。休日に公園の芝生にねっころがりながら楽しむのもいいのでは?私の場合は、それによく冷えた缶ビールかワインが加わります・・・。

さて、ここにあげた放送は日本で良好に受信でき、また、内容もおすすめのものばかりです。それぞれの放送の最新のスケジュールは「よく聞こえる英語放送」をご覧ください。

国名の「あいうえお」順に取り上げています。




アメリカ合衆国


VOICE OF AMERICA (VOA)


 BBCと並び日本で人気のある放送局。ただし、時折「アメリカ政府の声を代弁する放送」との批判もあります。ニュースは公正を旨としていますが、たとえば「VOA EDITORIAL」という政府の意見を直接語る番組も確かにあります。ただ、その場合は番組の冒頭でわざわざその旨を謳っていますので、逆に言えばニュースなど他の番組の公正さを保とうと努力していることがわかります。
 かつては音楽番組など、旧東欧諸国を中心に世界中に熱烈なファンをもっていました。特に JAZZ HOUR などは大変な人気番組でした。後年、RADIO JAPAN などでトリビュート的な番組が放送されていたことからもその影響力の大きさがわかります。
 が、残念ながら、近年では毎正時と毎30分からそれぞれ30分のニュースを繰り返し放送する、テレビで言えばCNNヘッドライン・ニュースのスタイルになってしまい、多くの人気番組は消えてしまいました。ただ、この編成に対するリスナーの批判が予想以上に大きかったのか、2002年4月から音楽番組が増えましたが、基本編成はニュース中心のままです。変更以前の雰囲気を楽しむには、週末の放送を聞くか、時間により強く入感するアフリカ向けの放送をお聞きください。マガジン形式の番組で音楽も流れます。


 http://www.voa.gov/



AFRTS(American Forces Radio and Television Service)


 こちらはアメリカ軍の放送。日本にあるAFN(米軍放送)の親玉のような存在です。一時メディアが衛星に移り、短波放送が廃止されましたが近年復活しました。ただし、通常の短波放送のモードであるAMではなく、短波によるアマチュア無線などと同じUSBという特殊なモードを使っています。USBモードのある受信機が必要です。
 内容も様々な国内(3大ネットワークや公共放送)の番組が流れますが、特に大統領のスピーチや、ペンタゴンの会見などは通常編成を打ち切って優先的に放送されます。

 http://afrts.dodmedia.osd.mil/


イギリス


BBC WORLD SERVICE


 なにはなくともBBC。かつてはビートルズに歌われ、日本でもかつて PUFFY にも歌われた超有名放送局(流行歌の歌詞に出てくる放送局なんてそうそうないですよね!)。名実ともに世界を代表する国際放送です。放送時間も、その放送内容も実にバラエティに富み、これを聞かずして国際放送を語る資格なしという放送です。ぜひ、聞きましょう。毎正時からのニュース、そして30分からのニュースサマリーは国際ジャーナリストにとってはマストともいえるものです。
 看板番組である1時間の大型ニュース番組「NEWS HOUR」は長尺のインタビューが続き、しかも、その内容は微に入り細に入りニュースの本質を伝えるようジャーナリスト達の努力が伺えます。
 ただ、一方で、ニュース番組にますます重きを置き、多くの人気娯楽番組が廃止になっており、それを残念がるリスナーも大変多いです。かつての多くの娯楽番組はWEBでしか聞くことができなくなりつつあります。
 多くの周波数でいろんな地域に向け放送を出している関係で、一部の時間は周波数によって放送されている番組が異なります。そうした別地域向けの放送が日本でも良く入る場合がありますので、それも楽しみです。日本を含む東アジア向けの時間と周波数の他、アフリカ向け、南アジア向けなどもよく入り、時間によっては別番組が楽しめます。
 時には果敢にイギリス政府の批判も行う。そのスタンスはフォークランド紛争の時に遺憾なく発揮されました。あくまでアルゼンチン軍とイギリス軍を公平に扱ったのです。イギリス政府からのプレッシャーは相当なものだったでしょうが、見事にはねつけました。最近ではイラク戦争のときにイギリス政府との対決姿勢がメディアの注目を集めたことも皆さんご存じでしょう。
 しかし、そのBBCの態度こそ結果的に世界中の多くの人々のイギリスへの尊敬を引き起こす・・・それが分かっているからこそ、BBCはイギリス人のプライドたりえるのでしょう。

 http://www.bbc.co.uk/worldservice/


インド


ALL INDIA RADI
O


 インド情報はここで。特にインド音楽が大好きな人にとっては最高の放送局です。ニュース、解説など、最低限の情報以外はすべてインド音楽という徹底した放送です。夜、目を閉じて静かにこの放送に耳を傾けていると・・・ついつい踊りだしちゃうんですよねぇ・・・これが。
 近年電波はとても強力に。日本で受信しやすい放送局の一つです。またDRM(デジタル短波放送)放送にも熱心です。今後の動向が楽しみです。

 http://allindiaradio.org/


オーストラリア


RADIO AUSTRALIA


 ダウンアンダーからの親しみやすい雰囲気の放送局がこのRAこと、ラジオ・オーストラリア。アナウンサーのオーストラリア訛り(全員ではありません。多くのアナウンサーはRP(イギリス標準発音)を話します)も、この放送で聞くかぎりは、まるで一つの芸術のように、麗しく、そしてやさしく響きます。また、日曜日など周波数を追加して本来の放送と別系統でスポーツ中継をするなどスポーツにも熱心です。
 また局の方針として、太平洋諸国の情報を手厚く報道しています。一つには、それぞれの国に十分な放送機関がなく、Radio Australia がその役割を果たそうとしていることもあげられます。普段、他の放送局で耳にすることのない話題が多く、興味をそそられます。
 また、BBCと同様、一部の時間は周波数によっては別編成の番組が流れていることもあります。

 http://www.radioaustralia.net.au/


オランダ


RADIO NETHERLANDS WORLDWIDE


 短波放送の世界でもっとも人気のある放送局は、実はBBCではなくてこちら。その理由は?一度聞いてみればすぐに納得できます。小気味好い、アップビートな進行と番組編成。1日2時間の放送を楽しみに世界中のリスナーが今日もダイヤルを回しています。
 日本でも電波は中継のおかげで強力です。
 そして、英語放送のスタッフはオランダだけでなくイギリスやカナダなど様々な国のジャーナリストが働いています。まさにコスモポリタン的な姿勢で世界の出来事を伝えてくれる、そんな放送局です。

 http://www.radionetherlands.nl/


カナダ



RADIO CANADA INTERNATIONAL


 「アメリカ大陸にあるBBC」と言っても過言ではないカナダの公共放送CBC。その海外放送だから、その内容は信頼度100%。世界の出来事とカナダの出来事を見事にブレンドしたニュース、そしてそれにつづく時事番組は1見、いや1聞の価値あり。
 近年きびしい予算カットに何度も苦しめられてきた小さな放送局が、それでも、その総力をあげてカナダのプライドを守るべく日夜奮闘しています。

 http://www.rciviva.ca/rci/en/



大韓民国


KBS WORLD RADIO


 お隣、韓国の公共放送KBSの国際放送です。
 今、アジアの人々の最大の心配事は朝鮮半島情勢。半島全体のくわしい情報はこの放送をきけばよくわかります。また、この英語放送に登場するアナウンサー達はおしなべて感じがよく世界中で人気があります。ネイティブスピーカーでない人々の話す英語としての理想形がここにあります・・・とは言いすぎかな?
 そして番組も報道だけに偏らず様々な韓国文化を紹介してくれ、バラエティに富んでいます。

 http://world.kbs.co.kr/english/radio/


中華人民共和国


CHINA RADIO INTERNATIONAL (CRI)


 近年もっともアグレッシブに国際放送戦略をすすめているのが中国です。他の国の多くの場合ラジオを切り捨てて、テレビに移行という例が多いのですが、中国は違います。ラジオも大幅に拡大を続けています。いまや、ラジオのダイヤルを回していて英語放送が聞こえてきたら、そのほとんどが中国国際放送というのが実情。
 しかも、番組もかなりバラエティに富み、演出も巧みです。中国の威信をかけた国家事業といっても過言でもないでしょう。したがって、国家に具合の悪い内容は報道されないこともあり、聞く側もそうしたことを納得ずくで聴かなければなりません。
 それにしても、放送を聞いていると各国からのリポーターの英語力、凄いですねぇ・・・。お金と人が潤沢だとこれだけできるという好例です。

 http://english.cri.cn/


朝鮮民主主義人民共和国

VOICE OF KOREA (RADIO PYONGYANG)

 これはもう、人類の遺産です(笑)。プロパガンダ放送の歴史をそのまま今に引きずる大変な放送です。あなたはこの放送を聞いて笑い出すか、スイッチを切ってしまうか、それともハマってしまうか!?
 考えてみると、他人事ではなく、戦時中の我が国のNHKもこのような放送をしていたのかもしれないなぁと一瞬頭をよぎりますが、実際に残されたテープを聞いてみると、かの有名な「東京ローズ」などのNHKの第二次世界大戦中の英語放送(Radio Tokyo)はジャズ音楽を多く流し、とってもスマートだったんです。むしろNHKは国内放送がこうした感じだったのでしょう。それをこの時代になっても聞くことができるとは・・・。
 いずれにしても、現代においては珍しい放送であることは間違いありません。皆さんも一度は聞いておくといいのではないでしょうか・・・。(笑)


ドイツ


DW RADIO (DEUTCHE WELLE - VOICE OF GERMANY)


 ヨーロッパを代表する公共放送の一つ。娯楽は少なく、平日はほとんど報道一色ですが、長年のお堅い雰囲気は脱却し、数年前よりアップビートで親しみやすい放送となっています。とはいえ単なる国際ニュースだけでなく芸術に関するニュース番組やインタビュー番組があったりと、内容が充実しています。また、アメリカの短波雑誌などではよく、戦争やテロ、クーデターの際に役に立つ放送として、BBC、VOA、そしてこのDWが御三家としてあげられています。つまり情報の信頼度は抜群なわけです。
 送信態勢の見直しをコンスタントにしており、北米など一部地域では受信が難しくなりましたが、日本では逆に以前よりも頻繁に、しかもコンディション良く受信できるようになりました。特に、朝の放送は非常に強力かつ安定しています。顧客対応で深夜働くことの多いKAY2が朝自宅に帰っていつも聞き、かつ楽しみにしている英語放送がこれです。
 そしてDRM(デジタル短波放送)も非常に力を入れています。アジアで受信できるのはドイツ語での放送ですが、HiFiコンポにつないでステレオでの放送を聞いていると、「短波もここまで来たか!」という感慨があります。
 プレゼンター達はいろんな国(アジア系の方も)の人たちがいるようで、それぞれのアクセントを聞くのも楽しみの一つです。

 http://dw-world.de/


ニュージーランド



RADIO NEW ZEALAND INTERNATIONAL


 放送内容の大部分が国内向けの放送ということで、同じダウン・アンダーからの放送なのにもかかわらずRAとはずいぶん雰囲気がちがいます。国際放送独自の番組の中には太平洋の島々のニュースをまとめた「DATELINE PACIFIC」という番組では、通常日本のメディアで取り上げられることのない情報ばかり。これは最高に面白いです!
 また、DW同様、近年DRM(デジタル短波放送)の導入にとても積極的な放送局としても知られ、かなり早い段階で放送が始まりました。もちろん、この新しい放送も日本で長時間良好に受信できます。時間によってはBBCの番組を流していることもあります。結果的に、ニュージーランドの国際放送、国内放送、そしてBBCと3局が一つの周波数で聞け、しかも地元ローカルFMのようなハイファイサウンドで!「お得!」な気分になります。

 http://www.rnzi.com/index.php


日本


NHK WORLD - RADIO JAPAN



 日本の公共放送、というよりはアジアを代表する公共放送(国営放送ではありません、念のため)、NHKの海外向け国際放送。
 日本やアジアの情報を英語で得たいという場合にはうってつけ。
 しっかりと聞いて、番組内容にどんどん意見を言っていきましょう。なにせ、皆様の受信料で行われている放送ですから。(ちなみに国際放送は一部国から交付金が出ていますが、大部分は受信料で運営されているそうです)
 英語放送も国内で時間によっては良好に受信できます。なぜかNHKに直接問い合わせると「国内での受信を目的としていないので受信が難しい」という説明を受けることがありますが、これはちょっと・・・。(-_-)
 実は、日本国内でも時間と周波数を選べばローカル放送並に強力に受信できます。たとえば東京では早い時間の低い周波数が。KAY2の実家のある島根県では日中の高い周波数がとても強力に受信できます。
 そうそう、最近拡大したテレビ放送もそうで「日本では受信できません」とNHKでは言っていますが、1.2m前後のパラボラをつければ、国内でも良好に、しかも無料で英語放送が受信できます。
 不思議ですねぇ、国内でもこんなに受信できるのに。
 もちろんインターネットも近年になって力をいれてきています。
 上記パラボラですが、Radio Japan が4チャンネル受信できます。もちろんノンスクランブルで!FM以上の高音質でラジオジャパンを楽しみたいという方にはこれはお薦め。詳しくはBCL雑記、もしくはモノレビューでご覧ください。また、そのうち1チャンネルは多くの時間をラジオ第1放送を流しています。ラジオ第1放送を高音質で聞きたいという方には良いですねぇ。KAY2の実家は中波が混信で駄目なので大助かりです。

 http://www.nhk.or.jp/nhkworld/english/radio/


ロシア


VOICE OF RUSSIA - WORLD SERVICE



 ロシアからの親しみやすい放送です。かつてのモスクワ放送のイメージからはずいぶん軟化しています。音質も変わりました。かつては独特のエコーのかかったような音でしたが、現在はやや変調の浅い淡泊な音質です。
 クラシック好きのKAY2は結構VORを聴きます。実はクラシックを聴きたい!と思うと本場のDWあたりを聴けば…と思うのですが、実はVORの方が頻繁にクラシックがかかるのです。ロシアもチャイコフスキー、ショスタコーヴィッチをはじめとして膨大な数の作曲家を生み出していますから…。音楽番組だけでなく他の番組でもBGMとしてクラシックがかかるものがあるのも面白いです。
 報道姿勢など(周辺諸国との関係で)微妙な点もありますが、かつての東欧圏のニュースに関する量は圧倒的です。
 英語に限ってみると低音の魅力の男性アナウンサーが目立つのも同局の特徴。かつて Joe Adamov という名アナウンサーもいました。Mailbag 番組のホストとして親しまれたアナウンサーです。この人の声も魅力的でした! 


http://www.ruvr.ru/index.php?lng=eng


以上、100%主観に満ち満ちた勝手な英語放送案内でした。                                    

 


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