08.2010年 手術1ヶ月前検診 4 Aドクターとの会話のまとめ
すべてに納得したら手術の承諾書にサインと印鑑を。
Aドクターが繰り返しおっしゃっていたことはこうです。
単焦点レンズと比べ、KAY2が選んだ多焦点レンズを入れるメリットは、今回の手術の場合、あまりないかもしれない。レーシックを行っているせいで、見え方は落ちており、手術によっても十分な視力が出ない可能性が高い。さらに、手術をしない左目では老眼により、近くが見えなくなっているので、もしも右目の手術でうまくいっても、左目の老眼が足をひっぱって結果的に近くは眼鏡が必要になる可能性は高い。
ただ、将来的に左目も白内障になって、そのときにレンズを入れればこの問題は解決する。それに向けての手術ということであれば、それが唯一のメリットといえなくもない。
という話でした。
つまり、ホントは単焦点の方が遠くがクリアに見えるという意味では安心。でも、それでは近くを見る際には確実に眼鏡が必要になります。
KAY2は仕事の関係で眼鏡をかけるのが好ましくありません。
だからこそ、多焦点レンズを選択したいわけです。ただ…、
もしも手術で、右目の遠方もしくは近方にクリアな画像が出なかったとしても、現在よりは「まし」なんです。だって、現在の右目は近くも遠くも見えません。つまり、左目だけに頼っている状態です。
一方、左目は老眼が進み近くが見えません。
したがって、手術によって、たとえば近方が右目で見えるようになれば、それだけで近くが見えない左目を補うわけで、結果的には遠くも近くもそれぞれの目が補って見えることになります。もしも近方がだめで遠方が見えれば、これはこれで現在よりも遠方が両目でよりはっきり見え、これもメリットはあります。おまけに右目は水晶体の白濁のせいで、かなり視野が暗くなっています。
つまり、いずれにしても現在の自分にとってはそれなりのメリットはある。もしも近くも遠くも合わなかった場合…これは今と変わりないということなのかなぁ?
簡単に言えば、今は右目が全く使い物にならないので、それが少しでも改善すればそれだけで嬉しいのです。
Aドクターがおっしゃりたかったのは「決して若い頃のように、クリアにすべてが見えるというわけにはいきません」という意味だと思います。実際に「完璧を期待してはだめなんです」とおっしゃっています。
多焦点レンズ、確かにうまくいけば遠方も近方もピントが合うようになります。しかし全体に暗かったり、ハロ、グレア、スターバストがひどくなったり、あるいは明るさによって見え方が落ちたり…。しかもちゃんと見える場合でも脳がそれを認識できるまで数ヶ月かかる場合も。見え方の質は裸眼の質には絶対的に劣る。しかもレーシックを受けていればすでに一度見え方の質は落ちている。それ以上に落ちるのだから…。その大前提を忘れてはいけないということだと思います。
KAY2は立ち上がって頭を下げ「お願いします!」となりました。Aドクターからは「わかりました。じゃ、今度お会いするのは手術の時ですね!」と笑顔で返されました。
以上、15〜20分程度の面談でした。
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ご注意:
この体験記の中に登場する医師名と病院名はイニシャルではなく、レーシック体験記から登場順のアルファベットです。
また、医学は日々進歩しています。ここに書かれたことは2010年春現在の記録です。その点、ご注意下さい。
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