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022 すばらしい機能満載の海外衛星放送チューナー
WS-200HD (株)WARD(ワード)
NHKワールド受信はここがポイント

2010年 3月 2日

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当モノ・インプレッションで以前、「インテルサット8号」という海外衛星を受信し、オーストラリアのテレビやBBC、それにNHKの海外向け放送「NHKワールド」を受信していることを書きました(モノ・インプレッション 008、海外衛星放送受信~インテルサット8(元PAS8)でNHKの国際放送を見る~)。

ところが、その後、昨年12月になってNHKワールドが突然受信できなくなってしまいました。

あわてて色々と調べてみると、なんと放送がハイビジョン化されたためだと判明します。

テレビはすでにハイビジョン対応。そこで、我が家でもチューナーをハイビジョン対応に買い換え、NHKワールドをハイビジョンで視よう!と計画します。

そこでチューナー選定。以前、チューナ選びで失敗したこともありましたから、今回はネットなどで評判の良い製品を購入することにします。

インターネットであれこれ調べた結果、奈良県の「株式会社ワード(http://sat.wardinc.jp/)」の販売する独自ブランドのチューナー、「WS-200HD(http://sat.wardinc.jp/ws200hd.html)」に白羽の矢を立てます。MPEG-2、4、HD、SDと幅広い形式に対応し、しかも、PALからNTSCへの変換も自動でできます。万能とも言えるスペックを持っています。値段は現在特別価格で39、800円。多機能を考え「よし」とします。そこで、電話をかけてみます。

「あの、このチューナー、在庫はありますか?」

丁寧な感じの女性の方が対応してくださいます。
「はい。すぐにお送りできますよ。」

「ちなみに、NHKワールドのハイビジョンも受信できますか?」

「ええ。大丈夫です。先日NHKの国際放送局さんにも納入したくらいですから」

なんと、NHKのお墨付き??

というわけで購入となりました。

ほどなく届いた製品はコンパクトでとても軽量です。デザインはブラックで精悍な感じです。

実は説明書は梱包されていません。ワードさんからeメー-ルで送られてくる英文のPDF説明書がすべて。

そこで、それを見つつ操作します。

ところが…、実はNHKワールドを実際に視聴するまで2つの躓きがありました。初心者の躓きで、多分、海外衛星放送受信に慣れた方なら全く問題はないと思われますが、私のような初心者の方々の参考になればと、以下、記しておきます。

【躓き…その1】

まず、最初の設定画面で躓きました。これぞ初心者という戸惑いなのですが…(笑)。

「System Setup」を表示させようとするのですが、リモコンの「Menu」ボタンを押しても出てくるのは「Installation」画面のみ。そこからどうやったら「System Setup」が出てくるのか、英文マニュアルを見ても書いていないのです。おまけに英文マニュアルの画面デザインと実際に表示される画面のデザインも若干異なっています。

しばらくリモコンをあーでもない、こーでもないといじっていて数十分後判明。画面にアイコンがいくつか示されているのですが、それをリモコンの矢印キーで左右に動かすことによってはじめて「Installation」から他のメインメニューに移動できるのです。これがわかるまで時間がかかりました!

それまで矢印キーで上下に動かすのは他の機能を表示したメニューが縦に出てきているので、体感的にわかったのですが、横で他のアイコンに移動するというのがわかりにくいのです!せめてアイコンにそれぞれ「System」とか、はじめから文字で表示が出ていればいいのですが…。おまけにそれぞれのアイコンのサイズが大きいので、逆にアイコンだと気付かず、単に画面のデザインかと勘違いしてしまっていたのです。


【躓き…その2】

で、さっそく、「Advanced Scan」を使って受信できるチャンネルをサーチさせて記憶させます。
数分で完了。スクランブルのかかっているものも含めるとテレビが130チャンネル近く。ラジオも40チャンネル近くが登録されました。

すぐに一つ一つ見ていきます。スクランブルのかかっていないチャンネルがテレビでは20チャンネルほど。その中で英語となると、Arirang(韓国) や Australia ABC、BBC WORLD、Knowledge Channel、EWTN、さらに、VC20-ADHOC と表示されるカラーバーの出ているチャンネルがあります。このチャンネルは翌朝、アメリカの CBS Evening News をコマーシャル付きで放送していました。放送局などに番組を送るチャンネルのようです。また、以前にも書きましたが BBC WORLD は日本国内で通常視るには「有料」(スカパーなど)。こちら、Intelsat 8 では「無料」です。(^^)

また BBC WORLD など、いくつかのチャンネルは、前のチューナーでは時折ゲインが足りずに画面が汚くなることもあったのですが、このチューナー、感度が高いのか、綺麗に受信できます。

さらに、ラジオでは China Radio International や Radio Australia などが受信できます。(後で触れますが、ラジオ・ジャパン Radio Japan も!)

ところが…。ここで唯一最大の問題が…。

NHKが受信できないのです。何度サーチしてもだめ。NHKワールドだけが入らないのです。

他の Scan 機能も試しましたが駄目。それが目的で購入したため、これは強烈なショックです。メーカーに電話してみますが、土曜日はお休みなのか応答なし。

数時間考え込み試行錯誤しました。初日は結局わからず終了。

翌日、この問題が気になり朝早く目覚め、試行錯誤を続けます。

結果、わかったことは、NHKワールドの周波数 4060MHz がスキャンで引っかかってはいるのですが、シンボルレートが違っています。つまり「Advanced Scan」などのスキャン機能は標準的な設定の放送しか見つけてくれないようなんです。ですから、スキャン後、データの一部をマニュアルで変えてやる必要がありそうです。

そこで、英文マニュアルで該当になりそうな機能を探すと、「Edit TP」 というのがありました。

1 メインメニューから「Edit」を選びます。
2 「Edit TP」を選択
3 「Manage TP」を選択
4 「Intelsat 8」 を選択
5 「Add TP」 (もしくは「Modify TP」)を選択
6 「Add TP」を選んだ場合は 4060(周波数)、H(偏波)、26590(シンボルレート) などのNHKワールド固有の数値を入れていきます。Modulation という部分は Auto のままで良い
  「Modify TP」を選択した場合、4060を選び、シンボルレートを 26590 に変更。

以上の操作を行い、「OK」ボタンで設定を保存します。


こんな風に周波数やシンボルレートなどを手作業で入力します。

で、おそるおそるチャンネルを見てみると…

おお!NHKワールドを認識できるようになりました。

通常画面のチャンネルに加え、ハイビジョンのチャンネルが綺麗に表示されました!!

うわー、こんなに綺麗なんだ!画面左の「HD」の文字が鮮やかです。

これは圧倒的な美しさです。おまけにNHKワールドはニュースや情報番組以外に日本の美しい風景を紹介する番組があり、これはもう見とれてしまいます。他のチャンネルは画質が劣りますから、もうなんといってもNHKワールドばかり視てしまいます。


ハイビジョンは圧倒的に綺麗です。左上の「HD」表示にご注目!

そして、上記操作のおかげで、なんとラジオも Radio Japan が綺麗な音声で入ることが判明!いつのまにかNHKワールドはラジオもスクランブルなしでの衛星放送を始めたんですね。びっくりです。

Radio Japan は4つのチャンネルが受信できますが、そのうち1つは1日のうちかなりの時間、NHKのラジオ第一放送を中継しています。以前、別のページに書いたように我が実家はNHKの難視聴地域にあります。特にラジオは第1放送が夜間は朝鮮半島や中国大陸からの混信で入らなくなります。ラジオ第一放送好きの、今は亡き父親のために、かつて60MHz帯で出ていた中継波を広域帯受信機で聞こえるようにしてあげたことがありました。しかし数年前にその周波数が停波。父親の失望は大きいものでした。この衛星受信機があって、その当時このチャンネルがあれば、父親も大喜びだったでしょうに。

ということで、投資分の見返りを十分に得た感じの海外衛星放送受信チューナーでした。

さらに付け加えると、なんとゲーム機能(ごくごくシンプルなものですが)なんてのもあり、テトリスやオセロなども楽しめます。


レースのゲーム機能まで!

なかなか便利でおもしろいチューナーですねぇ…。販売元の「ワード」さんに感謝です。




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