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025 サラウンドを安く手に入れてSACDを聞こう!
パイオニア HTZ-1000DV

2010年 6月 9日

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小さなディスプレイ付きのリモコン受光部。
アンプとセパレートになっており、置き場所を自分の好みで選べます。

 




今まで色々な電器製品などのレビューを書いていますが、最近まで、我が家に絶対「縁のない」製品…、その代表格がサラウンドシステム(ホームシアター)だと思っていました。

だってだって、KAYSの二人は典型的な狭い日本のマンション暮らし。部屋に大きなスピーカーを5つも(ウーファーを加えると6つ)置けるわけ、ないじゃないですか。

それにKAY1は超整理好き。部屋をスピーカーの配線が這い回っているのを許すはずがありません。

ところが…。実はKAY2は数年前から音楽を聴くのにSACD(スーパー・オーディオCD)にはまっています。

スーパーオーディオCD。通常のCDよりも遙かに多くの音情報を含んだCDです。SACDのデータは従来のCDプレーヤーでは読み取れませんが、CDデータとのハイブリッドで発売されることが多いので、普通のCDプレーヤでも聞くことはできます。しかし、SACDフォーマット、とにかく、その音質は見事。一度ハマルと抜け出せません。一つだけ、ここでその魅力を言っておくと、通常のCDは酒を飲みながら長時間聞き続けるとKAY2は耳から頭にかけての辺りが痛くなります。ところがSACDとアナログレコードは決して痛くならないんです。これ冗談のようですが、ホントの話。詳しくはいずれまた…。SACDについてはいつか、その魅力をもっと掘り下げて書きたいのですが、今回は省略。ただ、こんな素敵なサイトがありますので覗いてみてください。とてもわかりやすく説明されています。

SACDラボ (http://www.sa-cdlab.com/about/about_index.html)

で、SACDはサラウンド(SACDマルチ)での録音が多いんです。

聞きたいと思うじゃないですか。サラウンドでも。もちろん、通常の2チャンネルでも物凄い音の良さに感動はするのですよ。で、良く考えてみると持っていたワイヤレスヘッドフォンがサラウンド対応。なぁんだ!そこで、早速プレーヤーから光ケーブルをつないでみたのですが…音が出ないんですよぉ。

ネットで調べてみたらなんとSACD、光出力にはセキュリティの関係で対応していないことが判明。プレーヤーの光端子は2チャンネルCDとDVDの出力だったんです。残念!それがわかって涙。うーん、光でつながないとなると、本格的なホームシアターが必要かなぁ。あるいは接続の必要がないSACDプレーヤー内蔵のアンプという手もあるな…でも、やっぱり場所をとりそう。

そんなある日、インターネットであるメーカーのサラウンドシステムに関する口コミを目にしました。「歴史上まれに見る、超お買い得のサラウンドシステム」とそこには書かれていました。パイオニアの「HTZ-1000DV」。アンプはDVD&CDプレーヤーと一体型で、SACD対応!2002年に発売された機種です。その記事も数年前のものです。ま、古い機種ですから、当然のことながら現在は製造中止。

パイオニア ホームページから HTZ-100DVの商品案内.

発売当初は15万円前後で売られていたのですが(オープンプライス)、その後値を下げ、最後には5万円前後で販売されたようです。物凄い値下げですが、製品そのもののクオリティは高く、そのために大変な人気となり、品薄が続いたようです。その頃の口コミが上記のものです。こうしたオーディオ製品、型落ちする直前にはこういう風に極端に安くなる例が時折あります。

価格コムなどで他の口コミをみてもみなさん非常に高い評価をしています。

で、製品の仕様を見て驚きます。スピーカー、物凄く小さいのです!(ホームシアターって意外と小さいんですネ)

そこで考えました。

リビングは無理でも、自分の押し入れのように狭い部屋ならスピーカーコードを這わせてもKAY1には文句を言われない。で、もともとステレオのスピーカーが2台あるから、それをそのままフロントスピーカーとして流用し、あと、新たに置かなきゃならないウーファーは机の下に入れれば目立たない。センター&リア・スピーカーはものすごく小さいので、机上と本棚に収容できる…。うん、これはいけそう!念のため、ステレオのスピーカーのインピーダンスを確かめてみると、このサラウンドシステムのアンプにも合致。

それに、もしかしたら、それほど安く売られていた機種であればオークションで中古が出た場合もかなり安いのでは?で、物凄く安く手に入れられるのであれば、一度購入してみてもいいのでは。それでKAY1に怒られたらまたオークションに出せばいいし…。とにかく住宅ローンに追われる我が家。値段が大問題ですから…。

そう思いさっそくオークションページで検索をしてましたが、残念ながら出品はなし。そこで、アラート(出品お知らせ)をかけておきます。

まもなくアラートが届きました。中古ですが新品同様の美品のようです。

そして、落札してみると2万円弱!15万円の機種がですよ…。見事に狙い通りです。

で、さっそくセッティング。確かに作りは非常に高級感あふれ、小さいながら重量もありますから、その音質も期待できそうです。しかし、全部で6つのスピーカーをつなぐのって結構大変です(うち、フロントは前述の通り、今まで使っていたインフィニティの Refere-21 をそのまま流用)。おまけに配線もできるだけ目立たないようにしなければなりません。午前中一杯かかってセッティング終了。

さて、スイッチを入れて手持ちのSACDを…。今や脂ののりきったベテラン指揮者パーヴォ・ヤルヴィがドイツ・カンマーフィルを振ったベートーヴェンの交響曲第3番。

うわぁ・・・これは凄いぞ!まるで本当に自分がコンサートホールにいるみたい!特にリアスピーカーからの残響がすばらしく自然なのです!これがサラウンドか!

驚きました。おまけに音質の良いこと良いこと!ティンパニが鳴った瞬間に思わすそちらの方を見つめてしまいます。何もないのだけれど、頭はそこにホンモノのティンパニがあると錯覚しています。

やっぱりSACDはサラウンドも凄いと実感。

さて、最近のデジタルテレビ放送は5.1チャンネルサラウンドの番組が多いです。そこでブルーレイプレーヤーとサラウンドのアンプを光ケーブルにつなぎます。SACDとは違い、ブルーレイの出力は光でOKなんですね。今度は大丈夫でした。で、以前に録画しておいた「題名のない音楽会」から、佐渡裕とシエナ・ウィンド・オーケストラの演奏する東海林修作曲「ディスコ・キッド」と岩井直溥作曲「ポップス描写曲メインストリートで」。大好きな吹奏楽の名曲です。KAY2にとっては青春を捧げた大切な大切な曲。目を閉じると自分がまるで番組が収録された初台の武満メモリアルホールにいるような気がします。そして、「題名のない音楽会」は公開収録番組。曲が終わるたび、客席からの拍手が360度自分を取り囲みます。

驚いてKAY1を読んできて部屋の真ん中に坐らせて聞かせます。

KAY2:「どう、凄いだろう!」

KAY1:「うーん、ま、こんなものかな…。アナタほど感激はしないヨ。それよりお腹空いた。ご飯作って!音楽より飯!!」

どーしてこだわりがないんでしょうかねぇ…ウチの嫁は…。

さらに、今度はDVDを…。スタートレックを再生してみます。

うーーーん、ぶっ飛びます。ワープの瞬間、凄い迫力。本当に自分がエンタープライズ号で宇宙を旅をしているような臨場感です。もう映画館で見るより自宅で見るので十分!心の底からそう思えます。

というわけで、その後オークションに出すこともなく無事にサラウンドシステムは我が家の定番家電となりました。めでたしめでたし…。


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