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048 ビールづくり体験教室
キリン横浜ビアビレッジ

2013年 8月 3日

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こちらが会場です。



この記事、2011年に書き、そのままになっていました。掲載しますが、詳細は現在と異なる場合がありますので、
参加される場合は必ずキリンビールなどに内容をお問い合わせの上、ご利用下さい。


【はじめに】


ビール好きの方なら一度は思うこと。

自分でビールを作ってみたい!

ただし、日本では酒税法の関係があり、免許を持たない一般人にこれは不可能です。よくDIYショップなどでビールキットを売っていますが、これも基本的にアルコール度数の低い清涼飲料水のようなビールが出来るというのが一応、前提(たてまえ)になっています。

ところが、日本でも一般人が堂々とビール造りができる場所があるって知っていました?

キリンビールの横浜工場「キリン横浜ビアビレッジ」で行われている「ビールづくり体験教室」がそれです。

週三回行われているこの体験教室。一人3千円程度の参加費がかかりますが、それでもものすごくお得。

朝9時半に工場に集合。そして講義、工場見学のあと、6時間かけてビールを造ります。1グループは4人から6人。そして、それぞれのグループに指導してくださる先生が一人ずつアテンドしてくださるので安心です。

おまけに昼ご飯が無料(もちろんビールつき!)でついてきますし、教室が終了後は作りたてのビールも試飲させてもらえます。

それだけではありません。グループで作ったビール20本。これが後日、自宅に届けられるという仕組み!これはスゴイでしょ。

ただ、実はこの教室。知る人ぞ知るという存在にもかかわらず、抽選倍率は結構高いと言います。KAYSの場合はラッキーでした。ワインの師匠であるS夫妻が親戚の方と4人で参加する予定で申し込み見事当選。ところが、その親戚のご夫婦が急に参加できなくなったということで、我々に声をかけてくださったのです。「KAYSさん、物凄く楽しいし、物凄くお得な体験教室だからぜひ!」。

ありがとう、Sさん夫妻。


【当日】


参加者が続々と…。

【当日】

横浜の生麦、生麦事件でよく知られた土地だけれども、KAYSは初めて降り立ちました。あらためて歴史の教科書をひもといたりしていました。意外と閑静な場所なんですね。

その中に現れる工場は広大です。日曜日の朝、人通りも少ないのですが、確実に同じ方向に歩いて行く一群れの人々。みな参加者のようです。

そして工場に到着し、まずは見学者用の入口、エントランスプラザという建物に入ります。まもなく、時間通り、9時半頃、挨拶が始まり、講義。

そして、いよいよビール造りに。

ビール、実は5~6種類作ることができ、その中からグループごとに希望する種類を選びます。今回、参加者はリピーターが多いので不思議な気がしていたのですが、謎が解けました。そう、違う種類も作りたい!と何度も参加されるグループが多いのです。それが証拠に隣のグループから「ウチはこの前はピルスナーだったから、今度はボックタイプにしようよ…」なんて声が聞こえてきます。

我々は初回ということもあり、王道のピルスナータイプを選びました。


【ビール造り作業】


寸胴のような鍋が並びます。

さて、10時半頃、作業場所に移ります。

大きなビールの仕込み器がガラス越しに見える明るい部屋です。ここではビールの試飲などのコーナーもあり、あとで、ここで試飲させてくれることになっており楽しみです。

作業スペースには既にグループの数のテーブルと寸胴のような鍋が用意されています。そしてそれぞれのテーブルに年配の先生方が。

我々のテーブルに着いて下さった方もベテラン。聞くと、長年工場で働いていた方だそうで定年退職後、こうして、ご自分の知識を活かして教えていらっしゃるとのことでした。会社としては退職後雇用という側面もあるのでしょうが、こうして、自分の好きなビール造りを人に教えることができるなんてステキですね!

さて、そこから5時間半にわたる作業の開始です!

ビールの元となる麦汁を仕込みます。結構大量の麦芽を寸胴に入れて一定の温度でしっかりと煮込みます。麦の香りが一杯に広がります。これがあのビールになるのかぁ…と目の前の濁った麦汁を見て、不思議な気がします。古代の人って、どんな気分でビールを造っていたんだろう。不思議な気分になりつつ、作業を続けます。


何はともあれ、攪拌、攪拌!

とにかく大切なのは攪拌。一定の温度を保つためにはゆっくりと鍋の中を大きなヘラで攪拌し続けなければならないのです。これを我々4人で分担して…あれ?そっか。そーだそーだ。1グループは4~6名ということは6名で参加しているグループはそれだけ一人あたりの攪拌の時間が短いぞ。あ、ずる~~~い!なんて一瞬思いますが、よぉ~~~く考えると、1グループでできるビールは20本。ということは6名だと一人あたり3本ちょっとしか味わえない。我々は4人だから5本味わえる…。というわけで、労働の対価は等しくなるのです…。なんちゃって。

とにかく温度管理が大変。温度計とにらめっこで段階に応じた適温(それが何度か変わっていくんです)を維持。しかも、時間管理も大切ですから、時計ともにらめっこ。というわけで、ビール造り、計器とにらめっこの作業となります。こんなに大変なんだぁ!

何度も糖分を確認します。途中で味見をさせてもらいましたが麦の香りと自然な甘さが不思議なコンビネーションを感じさせます。そして、糖分が十分になったところで、麦汁を濾過。

さらに、ビールのビールたる所以の香り、そう、全員で手のひらに載せたホップを投入します。


ちょいとピンボケはご勘弁を…。

と、そこまでで我々は一旦休憩。13時。お昼ご飯です。その間、先生がビールの面倒を見てくださるということで、なんだか申し訳ない気分でレストランへ


【お昼ご飯】


サラダの後は肉汁あるれるハンバーグ。もちろん新鮮なビールつき。

お昼ご飯、工場内のレストランに移動しますが、こちらではハンバーグのセットをいただきます。もちろん、ビールつき!新鮮なビールというのは本当に雑味がなくて美味しいので、ついついごくごくと。他のグループを見ると、さらに有料の追加ビールを頼んでいます。我々も…と思いますが、アルコールに弱いKAY1がこれ以上よっぱらうとアウトなので、遠慮します。

ハンバーグ、この手のレストランで…と甘く見てはいけません。手ごねのようなふっくら感とフォークで切ったときにこぼれ出す肉汁にびっくり。これは本格的です。これだけでも、参加料金の元を取った!と思わず叫びそうになる貧乏性のKAY2です。


【午後は見学から】

14時過ぎ、午後はまず工場見学。ビール好きのKAYSはあちこちの工場を見学していますから、大体の工程は理解しています。久し振りの工場の内部見学、まずは足を踏み入れた途端、あのキリンフリーのような独特の香りに包まれます。ああ、ここでビールを造っているんだなぁというのを嗅覚でも感じるんです。以後、巨大な設備の数々を見て圧倒されます。写真…といきたいところですが、残念ながら撮影禁止。少し酔って足取り軽くの見学となりました。

さて、14時50分。作業所に戻ってきてからは酵母の入った麦汁を冷却した上で別の入れ物に移していきます。この冷却作業が意外とシンプルなもので、麦汁を通す金属管を氷水で冷やすというもの。氷水を入れたケースの中を攪拌しながらの作業です。うーん、ビール造り、ひたすら攪拌攪拌攪拌。夢に出てきそうです。(^^;)


ご覧の通り再び力作業が…。

我々のグループについていただいた先生、とにかくビールが大好きというオーラが全身から出ています。ですから、作業中もビールへの愛情一杯の話が沢山。本当に面白くて、全部メモしたいほどでした。とはいえ、昼のビールが効いてやや酔っぱらい気味のKAYS、すべてを覚えていないのが残念です。

途中、酵母を顕微鏡で見せてもらえます。「もやしもん」が好きな我々、ついつい、擬人化して見てしまいます。でもね、そうでなくても酵母、可愛いんです。まぁるくて、ぷりぷりしている。これが我々の大好きなビールやワインを作ってくれるのだから…。思わず顕微鏡のレンズごしになでなでしたくなります。


ほらね、可愛いでしょ、酵母菌!

15時40分。その酵母を最後に加えます。4人を代表してKAY1がその重責を。緊張感で手が震えるのではないかと心配しますが、多少の酔いが功を奏したか、大丈夫。ゆっくりと投入していきます。

そして、我々の麦汁は一定の温度を保つ保管庫に運ばれて数週間、発酵を続けることに。

作業の終わった我々は見学者の試飲場にいき、そこでは修了証書をいただく終了式。いや、ホント、芸が細かいのです。そして、その後は先生も交えて工場できたてのビールの試飲。

工場を跡にしたのは17時頃でした。



【ビールが届く】


やっぱりキリンのビールケースで届くんですね!

さて、約6週間後、無事にビールが届きます。実は添加物などがゼロですから、本当に自然のままのビール。賞味期間は短めです。すぐに冷蔵庫に入れておきます。

そして、十分に冷えたのを見計らって、枝豆とともにいただきます。

瓶からグラスに注ぎます。十分な泡立ち。市販のビールとなんら変わりなく、しっかりとしたビールです。そして、グラスを口に運ぶと…、すごい!麦の香りだ!そう、ホップの香りに加えて麦の香りもしてくるのです。これはいままでのビールで感じなかった事。

そして、飲んでみると…。

うまい!

コクがあって、味が深いんです。しかも、なんだか無理な刺激がなくて、とても自然な味わい。そう、体が喜んでいるのがわかります。

いやぁ、これはおいしい。どんなプレミアムビールよりもおいしく感じます。これが本来のビールの姿なのかもしれません。それに、なんといっても自分たちで作ったというのは大きいですねぇ!思わず愛情を感じてしまいます。

というわけで、数週間後にもう一度感激が味わえる…。素敵な体験でした。


この味わい、ぜひ一生に一度は経験してみたいもの!

楽しい楽しいビールづくり体験教室。競争率が高くて抽選に当たるのは大変ですが、当たれば幸せな一時は確約!ちなみに一つヒントを。この教室、土日のほか第1水曜日に開催です(2013年現在)。土日に比べ、月1回ですが、水曜日は競争率が比較的低く、当選の確率が高まるようです。

参考:キリンの公式ページから~http://www.kirin.co.jp/about/brewery/factory/yokohama/seminar/





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