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050 ガラポンTVがやってきた…生活が変わった!
現代社会&文化の「アーカイブ装置」たる商品

2014年 1月 7日

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この通り、手に乗っちゃうサイズ。コンパクトです。



【ガラポンTVって?】


ラジオ好きのKAYS。テレビはこれ!と思ったドラマやニュースなどを予約録画で見るのですが、同世代の人から見れば、テレビ視聴は少ない方でしょう。でもね、その生活が相当変わるかもしれない…いや、もうすでに変わり始めていることを実感する装置が我が家にやってきました。

ガラポンTV」です。

最初は名前を聞いたときに「ふざけた名前だなぁ…」なんて印象だったのですが(^^;)、その製品の説明をWEBで見た途端、「すごい!」と印象は180度転換。

飛びついちゃったんです。今までこんな製品があれば…と思っていながらいつの間にか登場しているのに気づかなかった!画期的商品。

一言で言えば、地上波で最大8チャンネルの番組を24時間録画し続け、本体だけで2週間。外付けのハードディスクをつければ過去4ヶ月(メーカー推奨の4TBのHDDの場合)の番組を全て録画保存。一杯になれば古いモノから消えていきます。それって、今までにもあるじゃん?そう、確かに似たような製品に東芝などが出しているタイムシフトレコーダーがありますが、それと比べるとこのガラポンTVは保存できる番組の数がケタ違いに多いのです(画質は落ちますが)。さらに、ネットを通じて、外からでも録画した番組を携帯端末で呼び出せるし、ネットの通じない場所に行く前に携帯端末に予め保存して外出先で見ることも。さらには検索も。そのすべてが実に手軽に、あっという間にできてしまうというのです。

「ガラポンTV」というのは「インターネットとテレビとを融合して、ガラガラポンしちゃう」というところから出てきているようです。(「文系の僕はテレビ視聴の革命めざし家電メーカーを起業した」保田歩著、日経BP、91頁)

この説明を読んだときにすぐにピンときたのは、実は知り合いがタイムシフトレコーダーを持っていて、その便利さを以前説明してくれていたこともあります。たとえば、ある人に「NHKのクローズアップ現代で、昨日、面白いのをやっていたよ!」と教わっても、今までなら再放送を待つしかなかったのですが、タイムシフトレコーダーがあれば、家に帰って呼び出して見ることができるというので、その便利さを力説していたんです。うん、そりゃ便利だよね。でも、結構値段が…。当初20万円前後し、現在価格が落ちてきたとはいえ、10万円前後します。しかもさかのぼれる過去は2週間程度です。

さて、このガラポンTV。そのタイムシフト機能を中心にしながらも、さらに様々な機能がそれをさらに便利にしています。ネットと融合したことで、番組情報も取り込んでいますから、たとえば、録画した3ヶ月間の放送の中から「六本木」というキーワードで検索すれば、たちどころに番組タイトルや説明に「六本木」を含む番組をすべて示して再生することができます。もっと凄いのは字幕放送のデータも取り込んでいますから、番組の中で出演者が「六本木」と喋って、それが字幕になっていれば、それもちゃんと表示。どころか、番組の何分何秒の部分でということもわかり、そこを再生しているんです。

これって、
凄いと思いませんか?


このように、PCや携帯端末で録りためた番組一覧が表示されます。

ためしに「六本木」で3日間の番組を字幕検索すると…。

ちゃんと番組とその言葉が出てくる時間まで表示。
もちろんクリックすればその場面に!


【手に入れてみた】


箱に入っているのはレギストリーキーの記載された紙1枚と
これだけ!というシンプルさ。



そして、裏側もこのシンプルさ。

というわけで飛びついちゃったガラポンTV。実は現在発売されているのはすでに3代目の機種になのだそうですが、この機種(「参号機」と言います)からオールインワン、つまり、必要なHDDを内蔵して、1台ですべてが事足りるようになったのだそうです。

良いタイミングに知りました…。

そして、実際に購入して使ってみるとあらためてテレビという世界の凄さを思い知ります。上記の本でガラポン株式会社の保田社長が「テレビを見ない」という人に向けて言っていますが、「テレビ番組を見ないのは実にもったいない。本には良書とそれ以外がありますよね。玉石混交です。そして良書を読まないのはもったいない人生です。それと同じで、テレビ番組も玉石混交という前提に立ってください。良テレビ番組はあります。」と力説(上記の本、74頁)。確かにその通りです。保存した番組がパソコンに一覧として表示されるのですが、見ていると「え?こんな番組やっていたんだ!」と改めて発見することも多く、また見終わって「なんて素晴らしい番組なんだ!」ということが多いのです。そして良い番組は意外と人々が寝静まった深夜のNHKに多かったりします(多くが過去番組の再放送なのでしょうが)。我が家のガラポンTVが活躍するのはそんな時間帯の番組。

おそらく新聞のテレビ欄を見ていて気になった番組があったとしても、そもそもその時間に見ることはできないし、わざわざ番組を予約して…とはならなかったでしょう。こうして、すべてが自動的に録画されている中から「ん、これは面白そう」と思ってクリックし、実際に見始めて、「あ、これはハズレ…」と思えばすぐに止めればいい話。あちらこちら「つまんで」いると中には「お!」という番組に出会うのです。この3日間でもNHKのドキュメント20min.「陽だまりの椅子のドクター」なんて、もの凄く良かったですよ。これも、多分、ガラポンTVで録っていなければ見なかったでしょう。こういう珠玉のような時間と手間のかかったドキュメンタリーって結構あるんですね!一方、クラシック番組なども、どんどん録り貯めて、BGMにするのも良し。

これはもう革命です。言ってみれば(僕なりの解釈で言えば)、テレビという道具が現代社会&文化の検索付き「アーカイブ装置」になってしまうんですから。これは娯楽だけでなく、ビジネスやアカデミズムの世界でも役立つ事は間違いなし!

というわけで商品が到着して3日目、そんな具合に便利に使い始めています。


【割り切りも…】

ただし、一つ、ぜひとも知っておいていただきたいことがあります。このガラポンTVで録画しているのは地上波とはいえ、ワンセグの電波です。したがって画質は通常のテレビと比べ相当に悪いです。おそらくiPhoneくらいの大きさの画面で見るのが限度。それ以上にすれば、例えばiPad miniでもかなり見づらいです。そう、このマシンは映像の美しさを楽しむには不向きです。あくまで「情報」をとるための装置という割り切りが必要なんです。その点はご注意下さい。

逆に言えば、だからこそB-CASカードも不要だし、いろいろな意味で小回りがきくわけです。それはそれで凄い商品だと思います。ちなみに著作権などの法律的にも、個人として使うのには全く問題がないということをメーカーが事前に弁護士さんなどを通じて確かめているそうです。

さて、そんなガラポンTV、まだ使い始めて3日間ですが、これまでに気づいた事を上記との重複もありますが、幾つかあげておきましょう。皆さんの参考になれば…ということで。ただし、まだ使い始めて3日なので、思い違いもあるかもしれません。ご指摘いただければ幸いです。



【追記:宅外視聴】

ガラポンTVの魅力を最大限に活かすためには宅外視聴をON(ポートを開放)にする必要があります。そうでないと、出先で自由に番組を呼び出したり、ガラポンTVサイトで人気の番組をワンクリックで呼びだして視聴することができないからです。KAYSの環境では最初、この宅外視聴がNGとなっていました。ガラポンTVのウェブサイトで説明を見て、KAYSの使っている光回線ルーターのUPnP設定がオフになっていることが原因と判明。それをONに切り替えることで、ガラポンTVのポートが自動的に外部に開放されて、宅外視聴が可能となります。もちろん、ネットのセキュリティ上はリスクも伴いますから、監視ソフトなどの導入が大切かもしれません。


【PROS&CONS】


こうしてスピーカーにつないでN響の音楽を楽しむひととき。

PROS(良い点…2014年1月7日現在

・地上波(ワンセグ)を8チャンネルで2週間。外付けHDDを買えば4ヶ月分録画&保存(2014年1月現在…4TBの場合)できるというのは大変な便利さです。すでに最終回が近いドラマが話題になり、そこで初めて番組の存在を知っても、1クールが3ヶ月の現代、さかのぼって初回から全部見ることが出来るんですから!

・検索が秀逸。タイトルだけでなく、字幕放送の内容からも検索できるし、しかもその場合、その言葉が出てくる場所を自動的に探して再生してくれるんです。これは凄いっ!

・本体が非常に小型。ACアダプターもそれほど大きくない。すべてがコンパクト。

・テレビ番組を自由に外に持ち出していくことが出来るというのは快感。しかもそのプロセスは驚くほど簡単で時間がかからないし、PCを立ち上げなくとも携帯端末でその作業が完結出来る点が素晴らしい。ちなみに1時間番組を携帯端末用のデータに変換するのに数分。そしてそれを実際に携帯端末にダウンロードするのに1、2分程度。だから、出勤前にも手軽にできてしまいます。

・もちろん、上記のようにダウンロードしなくとも、ネットがつながる場所であり、ガラポンTVのためのポートを外部に開放しておけば外出先(たとえ海外であっても)からでも録り貯めた番組を自由に見ることができます(ただし前述のようにセキュリティの問題があるので自己責任で)。

・レビューなどの投稿機能があり、利用者の番組を見た感想をガラポンTVのホームページ上で共有するというシステムも斬新です。この機能を重宝する人もいるでしょうし、また、そのレビューを書くことにより「ポイント」を貯め、それを各種のサービスに使えるというシステムも面白いですね。



CONS(ちょっと面倒な点…とはいえ、多くが故あることですが…2014年1月7日現在)

・LANとの接続ですが、本体とLANの接続に関してはだけは有線LANのみです。したがって、ルーターにケーブルを差し込むジャックに空きが必要です。

・商品にLANケーブルとアンテナ線は附属していません。自分で準備する必要があります。

・取扱説明書も附属していません。ネットでPDFの説明書を見る必要があります。(これも割り切りですね)

・製品を購入してすぐに使えるというわけではなく、最初にIDなどをインターネットで登録しないと使えません。

・セットアップはPCや携帯端末を使いますが、IE(Intenet Explorer)は使用できません。Google Chorme か Safari が必要になります。

・Android端末アプリでは動画再生に問題があることからMX動画プレヤーなどの無料外部プレーヤーが必要。

・購入時、指定のお店以外で購入するとサポートが付かないという場合があります。ちなみにKAYSはアマゾンで購入しました。こちらは大丈夫でした。

・携帯端末へのダウンロードが当初は3番組だけというのは少なすぎるので残念(ただし、上記の「ポイント」を貯めればダウンロードする番組数が増える仕組み)

・2カ国語放送の一部は非対応というこで端末にダウンロードできない場合があります。


【まとめ】


外出先でも録りためた映画を…。

と、こんなところです。まだまだ進歩途上の製品&サービスでしょうから、いろいろと使っていて不具合も生じることがあります(何度かWEBでのサービスでエラーが出たことがありました)。けれども、それをカバーしてあまりある魅力一杯の製品だと思います。うーん、久し振りに惚れ込んだ製品となりました。今後の進歩にもさらに期待します。

最後に開発者の方にエールを送りたいと思います。

「ガラポンTV頑張れ!!





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