HOME > モノ・インプレッション・トップ > 051 スクーバダイビング初体験~バモスダイビング「お試しダイビング」~

051 スクーバダイビング初体験
~バモスダイビング「お試しダイビング」~

2012年 7月10日

このサイトはフレーム対応となっています。
フレーム機能つきのブラウザでご覧の方はこちらをクリックしてください
そうでない方はこのままご覧下さい。


水にふわふわと漂う感覚がいいですねぇ!



人生、わからないものです。泳ぎの苦手なKAYS。なんと先日体験ダイビングをしてきました。ウェットスーツを着て、タンクを背負い…。自分でもまさかという感じもするのですが…。きっかけはこうです。


【きっかけ】

泳ぎが苦手といいながら、実は子どもの頃憧れた人が、フランス人のジャック=イヴ・クストーでした。おそらく同年代の方ならテレビで放送された海底探検シリーズをご記憶の方も多いでしょう。フランス海軍の元軍人で、水中考古学の第一人者。そして、スキューバダイビングの機材(昔はアクアラングと言っていましたね)を発明した一人でもあります。テレビを見る度に、自分もあんな風に海底を探検してみたいと思っていたのです。

ところが…。

そう、KAY2、ほとんど泳げないのです。そもそも子どもの頃、スパルタ教育で海に投げ込まれたのが原因で水恐怖症になりました(スパルタ教育、子どもの個性を見きわめてのモノであれば効果抜群ですが…子どもも個性様々ですから…)。その後、大人になって恐怖症はどうにか和らいだのですが、泳ぎを練習しても息継ぎができず。したがって、必死で「犬かき」をしている間に20mくらい泳ぐと沈んでしまうというていたらく。

そんな自分にはダイビングは一生無理とあきらめていました。

そして、KAY1。こちらはどうにか泳げるのですが、職業病か、人間がパイプにつながれるのを見ると落ち込みます。したがって、スクーバのように体のまわりにホースが2本も3本も絡まるのは精神的に辛そう…と思っていました。

というわけで、KAYSの二人、まったくダイビングと無縁。

ところが、以前ブログに少し書きましたが、50歳を過ぎた頃からある事を思い始めます。子どもの頃から今まで生きてきて、夢見ながらもまだ実現していないことを少しずつやっていこう!人生は短い。やらなきゃ損、損!すると、まずクストーのトレードマークである赤い帽子が頭に浮かび、そしてダイビングをしたい!と強烈に感じたのです。


【そこで調査する】


バモスダイビングのホームページです。

まず、インターネットで調べてみます。とりあえず、浅い場所で、「お試し」の体験としてスクーバをやらせてもらえるところはないだろうか?

すると、結構あるんですねぇ。いずれもプールで2~3時間の体験コース。値段は5千円くらいから1万5千円くらいまで。機材レンタル代も含んでいます。安いところは自前のプールや機材を所有しているところのようです。

そして、見比べますが、それぞれのホームページを見るとかなり雰囲気がわかります。体育会系のノリで厳しく指導するスクールやショップもあれば、中高年が初めてダイビングを体験するために、無理なく優しく指導するところも。

で、上記のように、元々スパルタで水恐怖に一時期なってしまったKAY2ですから、前者は避けたい。パイプ(=ホース)でパニックになってしまうかもしれないKAY1にしてもそうです。

そんななかで、我々の希望にぴったりの体験コースをみつけたのです。江戸川区にある「VAMOS~バモスダイビング」というショップ。こちらが体験コースを実施していらっしゃいます。ホームページを見ても「無理をしない」ということをうたっていらっしゃいますし、オーナー自身が30歳以降にダイビングを始めたということで、中高年のダイビングに関しても積極的に支援していらっしゃる様子です。それに、掲示版などを見ても、優しそうな人柄がうかがえます。「お試しダイビング」と名付けられたコースの説明にはこう書いてありました。

「本コースに挑戦してみたけども残念ながら「うまく泳げない」「耳が抜けない」「水に触れる恐怖がなくならない」などの場合は、それ以上無理して泳いだり潜ったりするようなことはしませんのでご安心ください。」

うん、こちらにお願いしてみよう!

ところで、「泳げない人がスクーバダイビングをして大丈夫なのか?」というのはネットでもよく見かける質問です。KAYSが見た回答の中で一番しっくりきたのはこうでした。泳げないというのは2種類あるそうです。

1 水が怖くて泳げない。

2 息継ぎができなくて泳げない。


で、ダイビングの場合、2ならば、呼吸を手助けするスノーケル、あるいは、タンク&レギュレーターがあります。したがって、ダイビングはOK。

しかし1は厳しい。いくら空気を供給しても水の中に浸かっている事実そのものが恐怖なわけですから。

幸いKAY2の場合は大人になって1は多少克服しかけています。現に海外に旅行した際はシュノーケリングのまねごとをしています。そういう意味で、おそらく体験ダイビングをしても大丈夫かな…と踏んだわけです。


【連絡】

ダイビングショップにメールを書きます。すぐに返事がきました。まずプールを予約する必要があるということで、日程を決めます。そして、体調を尋ねられます。今までかかった病気や、現在治療中のものも含めて。場合によってはダイビングできない事もありますから、重要です。とくに耳抜きの関係で、耳鼻咽喉関係の病歴も尋ねられます。で、その結果OKとなりました。

一番重要だった点、泳げなくても大丈夫?ということもメールで確認しましたが、特に問題はなく、また、途中で止めることも可能という返事を頂き、ホッとします。また、少しは克服したと自分では思っている水恐怖、いつ再現するかもしれず…と思い、ショップへのメールには「水恐怖あり」と書きました。またKAY1に関しても「機材恐怖」とお伝えしました。最悪を想定しての現状説明です。


【前日まで】


「DVDで学ぶはじめてのダイビング」

さて、せっかくの体験です。こちらも、勉強やイメージトレーニングをしておきたいもの。そこで、ダイビングの本を検索したところ、「DVDで学ぶはじめてのダイビング」(野田博之著、スキージャーナル株式会社刊)という本を手に入れます。これ、いい本です。写真満載でわかりやすくダイビングの初歩が説明されています。DVDもあるので、とてもイメージしやすいのです。大変役に立ちました。

そして、もう一つ。元々花粉症を持っている二人。お酒を飲むと翌日鼻の通りがよくありません。これは耳抜きに悪影響を及ぼすと思い、前日はお酒を飲まないことにします。

体験ダイビングの日が近づくと、ワクワクドキドキしてきます。子どもの頃からの夢、ついに実現に向けて1歩踏み出すことになるのですから。


【当日~駅~ダイビングショップ】

当日集合場所は一之江駅。集合時間は午前7時20分。仙川からは京王線が乗り入れている都営新宿線の直通といえども1時間以上かかります。前日に遅くまで仕事があるので、自宅に帰るとちょっとツライ。そこで、一之江周辺の格安ビジネスホテルを予約し、前日は泊まることにしました。瑞江第一ホテル。部屋は古くて狭いですが、手入れや清掃が行き届いていてとても快適に泊まることができました。仕事柄ビジネスホテルに多く泊まるKAY2ですが、その体験からも、非常に良いホテルだと思います。

そして、朝起きて、ホテル併設の「なか卯」で食事。今日は体力を使います。いつもは朝食をとらないKAY2ですが、「今日はとっておいた方が良い」、そう判断しました(正解でした!終わる頃には相当に体力を消耗し、腹ぺこになりました。この日の午後から泊まりがけの仕事が入っていたKAY2、朝食を取っていなければ、相当バテていました)。そしてチェックアウトして一之江駅に。すぐにワゴン車に乗ったバモスダイビングのオーナー、秋本さんがやってきます。ネットの印象そのままに優しそうなお人柄。安心です。

さぁ、まずはショップに向かいます。


趣味の「秘密基地」という感じも!

ご自宅を改造したというショップ、住宅街にあり、外からはダイビングショップがここにあるとはとても思えない雰囲気です。でも1階部分のガレージを改造したショップにお邪魔すると…。いやぁ、素敵。ダイビングの機材や、資料、そして、様々な海に関係したグッズなどが所狭しと並べられています。まるで男の「趣味の城」という趣ですねぇ。KAY2はこのままこの部屋で生活したいと思ったくらいです。

さて、書類へのサインや、ビデオによる簡単な講義、そして機材のチェックを済ませ、再び車で移動です。向かう先は県境を越え(といってもすぐ近所)、千葉県市川市にあるダイビング訓練用のプールです。広島県呉市に本社のある「國富」という会社の運営するプールで、プールを持たないダイビングショップなどが借りて、こうした体験コースなどを実施できるようです。もともと水中で作業をする潜水士の訓練を目的としているようで、プールの待合室には、レジャーとしてのダイビングというより、業務用と思われるグッズが並んでいました。ドラマ「海猿」で海猿の皆さんが被っていたようなヘルメットも。おお、これは本格派。一方、減圧ソングなるCDも(海で浮上する際に減圧をする時間を体感的にわかるようにした踊りがあるのだそうで、その音楽のようです)。で、もともとそうした業務用のプールですから、建物も普通の町工場のような雰囲気。とてもダイビングのプールとは思えません。外から見たときには、「國富」という名前と看板から「え、日本酒の酒蔵?」などと誤解したくらいです。(笑)


【プールへ~ウェットスーツ】


これが潜水用のプール。手前の部分が水深5m。

さて、まずはトイレ。ウェットスーツを着ると多分トイレにはなかなか行きにくいでしょうから。
で、プールサイドまで荷物を運びます。プールサイド、かなり気温が高く湿気も高いです。秋本さんが「今日は曇りでよかったですねぇ。晴れると、このプール、天井の磨りガラスのせいで、物凄い気温になるんですよ」とおっしゃいます。そう、今日は雨交じりの曇り。ダイビングには…と思ったのですが、実は良かったんですねぇ。

まずは軽く準備運動。ラジオ体操のような運動をしておきます。

そして、ウェットスーツを生まれて初めて着ます。事前に学んだように確かに着用はなかなかコツが入ります。着終えた時にはすでに汗だくでした。


憧れのウェットスーツをついに着用!

さて、まずはマスクとスノーケル(シュノーケル)をつけます。簡単な説明があり、その通りに着用。そして、プールに入ります。水温は温水プールなので26度。最初はちょっと冷たいかなと思いましたが、次第に心地良い温度になってきます。さて、プールの浅い背の立つ部分に入ると…。

まず、ウェットスーツの浮力を実感します。そう、スーツそのものがかなりの浮力を持っているので、そのまま体の力を抜くと、完全に浮きます。この瞬間、強烈な安心感が生まれます。

「沈む心配がない!」


そうなんです。これならば、どんなにカナヅチでも大丈夫。素敵!これならいくらでも泳げるゾ!しかもスノーケルがあれば、息継ぎの心配もない。もっともスノーケルは、スノーケルクリアなどの訓練をしないと下手に扱うと危ないのですが、それもちゃんと教えてもらいます。(実は仕事仲間が以前シュノーケリングで溺れかけたということがありました。その彼からスノーケルの扱いを学ぶ大切さを知りました)。


お互いに手伝いながら…。

次にフィンをつけて脚をバタバタさせてみると…「イタタタ!」

そう、足が攣ってしまいました。でも、これも恐怖心ゼロ。なにせ、脚が攣ってもウェットスーツのおかげで浮かんでいるのですから…。

ただ、フィンを履いたのも初めてですから、とにかく体が安定しない、安定しない…。それで立ちあがろうとするともがくことになります。このときもパニックにならないように、冷静に冷静に…。起き上がるために体を回転させるときに、「勢い」と「思いっきり」が大切だとわかってきます。

やがて何度も泳いでいるうちに体の動かし方も会得してきます。水にただ浮かんでボーッとしている。この感覚はいいです。物凄い「癒し」です。


【重器材】


タンクの中身は「酸素」ではなく「空気」。これ常識!(笑)

一通りマスク、スノーケル、フィンの三点セットでの泳ぎに慣れたら、今度は重器材の説明です。BC、レギュレーター、タンクなどの説明があります。そう、「ボンベ」ではなく「タンク」とダイビングの世界では呼ぶそうです。しかも、中身は「酸素」でなく「空気」。空気という説明を聞いた瞬間、KAY1の恐怖がまた一つなくなりました。実はKAY1、「ホース恐怖症」だけでなく「酸素ボンベ恐怖症」でもあったんです。やはり職業柄、酸素ボンベを取り扱うことがあり、そのときに火気がないかどうかを確かめるなど、極めて神経質にならざるを得ないそうで、それを背中に背負うのは…という恐怖感があったそうで、それが誤解だとわかったのです。気付くのが遅いって?(笑)

ということで、機材の説明とチェック、ハンドシグナル(手による意志の疎通のためのサイン)などを習得したあと、水中に入り、身につけます。そして、レギュレーター、セカンドステージと呼ばれる部分のマウスピースを咥えて息を吸い込むと、軽やかに空気が出てきます。これは楽ちん!息を吸うのにもっと抵抗があるのかと思っていたので、拍子抜けするくらいです。


機材の装着を秋本さんに手伝ってもらいます。

そして、マウスピースを咥えたまま水面に浮かんでいると、ふわふわと漂い、かなりの気持ちよさです。このまま一生漂っていたいくらい!


【5mの水深】

二人とも問題無く、一応泳ぐことができるということ(KAY2は怪しいですが…)がわかり、いよいよ水深5mまで潜降していくことにします。まずはKAY1から。プールの天井からロープが吊されており、そのロープにつかまったまま潜っていきます。あれほど「私、無理、無理」と言っていたKAY1、するするとプールの底へ。そして、上がってきます。

「うん、気持ちイイよ。それに、浮上する時、プールの水面がキラキラと揺れていて凄く綺麗!もうそれを見ただけで感動!」数ヶ月前にレーシック手術を受けたメリットが最大限にいきてきます。


いよいよ潜降開始!

次にKAY1も水深5mを体験してみます。ここで思わぬ事が。

両耳、痛いのです。そこで、何度も何度も耳抜きをしてみるのですが、なかなかうまく行きません。無理をするのは禁物、様子を見ながら、水深5mの底まで行きましたが、浮上後、耳が少し遠くなっていました。ま、これは数日で治るようなので(2日後に完全に元通りになりました)、大丈夫ですが、今後本格的にダイビングをしようとするならば、この耳抜きが大きな課題になるかもしれません。

その後、再びプールの底まで降りて、体を慣らします。水深5mの世界、音があまりせず、静寂の世界でした。青い色に支配された水中、今回はプールでしたが、海でお魚と一緒になるとどんな感じなんだろうと、好奇心がもたげてきます。


【感想】

というわけで、子どもの頃に憧れていながら、大人になって一生縁がないと思っていたダイビング、ついに、体験の第1歩を踏み出してしまいました。

一番恐れていた「パニック」。これについては、KAY2、一回だけ、その入り口に立ちかけました。重器材をつけての最初、浅い部分で泳ぎ、立ちあがろうとして、うまく行かずにもがいたとき、一瞬「アッ」となりかけたのです。が、すぐに口元のマウスピースから空気がでているのに気づき、落ち着きました。そう、空気が吸えるのです。であれば、水の中でどんな状態になっても大丈夫。ゆっくり時間をかけて体勢のリカバリーできます。そう、ゆっくりと息を吸い、そして、思いいっきり体を動かし体勢を戻しました。これが重要。パニックになる理由がないのです。そう気付いた以降は全く問題なくなりました。

秋本さんも仰っていましたが、ダイビングではいかにパニックにならないかが大切。そのためには一つ、「深呼吸」が大切とおっしゃっていました。これは我々の仕事でも良く言われることです。焦ったときには「深呼吸」。これで落ち着きを取り戻す。なにせ、水中でも空気が吸えるのですから。

とはいえ、今回の体験、何よりも、インストラクターの秋本さんが順を追って、無理なく、こちらの様子を見ながら適切に指導してくださっているのが一番大きいかったと思います。我々2人のような爆弾を抱えた面倒な生徒の面倒をよく見てくださったなぁと感謝です。おまけにKAY2は初心者にもかかわらずカメラ(DiCAPacという名前の、コンデジを水中に入れるためのビニール袋に入れたものですが)を提げてプールに。そのカメラを使っての写真まで撮ってくださいました。本当にありがとうございます。


とてもやさしく丁寧に指導していただきました。


【これからの夢】

さて、現在仕事が入社以来最高に忙しいKAY1。この仕事の片がつく来年には絶対海でデビューしたいと言っています。遅咲きのダイバーとなるか!続報に乞うご期待です。

また、今回素敵な体験を無理なくガイドしていただいたVAMOS~バモスダイビングの秋本さんに大感謝です。中高年でダイビングを体験してみたいという方、オススメです!!

なお、バモスダイビングのホームページはこちらです。




次ページ

TOPへ

KAYSトップ




inserted by FC2 system