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055 実はやっぱり受けちゃった…
昨年のクラシック・ソムリエ検定
2014年 8月23日


外見01
受験票です。なんだかドキドキしますねぇ。

【きっかけ】

昨年春の話です…。

佐渡裕さんの司会をしている「題名のない音楽会」。この番組でクラシックのクイズの回が時折あります。初めて見たときは回答者がすべて大手CDショップのクラシック担当である店員さん。その博識ぶりに驚きましたが、実はKAY2、一緒に答えていて意外といい線行っているのでびっくりしました。いや、自慢です。(笑)

子供の頃からクラシックレコードのライナーノーツを読むのが大好きでした。それで雑学的にいろんなことを覚えているんです。KAY1に向かって思わずVサイン。

その番組の最後で「クラシックソムリエ検定」というのが実際に行われていることを知ります。

うわぁ、そりゃいいぞ!面白そー!絶対受けたい!

ということで、調べてみると数ヶ月後に東京で試験があります。100問の4択問題を1時間で解くというもの。マークシートです。これは敷居が「低い」!!

テキストと問題集が出ています。今回からエントリークラスとシルバークラスという二つにクラスをわけての試験だそうですが、エントリークラスは公式テキストの内容から8割が出題されるとのこと。

内容は本当に雑学試験のようなもの。たとえば…。

「ドイツの作曲家ワーグナーの義理の父である有名な作曲家は?」

なんて感じです。ご存じの方はご存じ。そうでない方にはわからない…。ま、そんなもんです。雑学ですから。

ちなみに答えはフランツ・リスト。ワーグナーは人妻であったリストの娘、コジマと不倫して、結局奥さんにしちゃうんですねぇ。ちなみに奥さんを奪われたのはハンス・フォン・ビューロー。近代職業指揮者の始祖です。小島さん(笑)という日本的でユニークな名前でついつい覚えてしまうどろどろした音楽家の不倫劇。子供の頃に知り、KAY2はイケナイ世界に対して大いに興味をかき立てられたものです。

さて、試験会場はニクイことに音楽の聖地。クラシックファンなら一度はコンサートでおじゃましたことがあるんじゃないでしょうか。世田谷の三軒茶屋にある昭和女子大学です。ここにある人見記念講堂は音響の良いホールとしてコンサートによく使われます。KAY2も若かかりし頃何度か行ったことが。そのキャンパスで試験というのはなんとなくうれしいですね。

外見01
会場の昭和女子大学入口です。


【申し込む】

お遊びの「検定」と思っていると、検定料金、意外と高いです!この点だけは注意。昨年の場合、エントリークラスで4800円。シルバークラスは5600円です(今年の値段は公式ホームページでご覧ください)。もっとも、実際に試験を受ける段階で、人手がずいぶんとかかっていること、そしてCDがオマケとしてついていくることを知り、納得ですが、初めてこの値段を見たときにはちょっと引きました。

で、ネットで申し込んでからしばらく待つのですが何の音沙汰もなし。結局、受験の1週間くらい前に受験票が発送されてきました。ネットでの申し込み記録があるので、問題はないのですが、やや不安になります。この辺り、次回申し込みをされる方は、どうぞ心配しないで、ひたすら待ちましょう!とKAYSからのアドバイスです。


【試験勉強】

さて、試験勉強。KAY2が一番最近に勉強したのは…う、もう10年以上も前だ!アマチュア無線の国家資格をとるための勉強以来。あの時はひたすら問題集に向き合い、過去問とその答えを丸暗記していきました。今回、エントリークラスは公式テキストから問題集から8割、シルバークラスは3割が出題されるとのことで、テキストも。そして、前述のように、やはりひたすら覚えていきます。

というわけで試験の1ヶ月前、テキストと問題集を書って読み始めます。ついでに言うと、もともと音楽家になるのが夢で、世界的なフルーティスト、故ジャン・ピエール・ランパル氏に師事したという過去を持つ(本当かいな!?以前、ちょこっとブログに書きました。事実なんですぅ…)ため、音楽そのものの知識も多少はあったので、エントリークラスならうまくすると9割程度とれる可能性あり!いいぞいいぞ!

でも、例えばシルバークラスに出題される作曲家の範囲は86名!とてもじゃないけれど、その生年&没年なんて覚えていられません。そうなると、特徴のある数字を中心に覚えていくしかないですねぇ。たとえば、同じ年に有名な作曲家が生まれた年…バッハとヘンデルの生まれた1685年とか。シューマンとショパンが1810年、ワーグナーとヴェルディが1813年とか…。

さらには、アマチュア無線の時に駆使した語呂合わせ。たとえば、ワーグナーの「ニーベリングの指輪」のそれぞれのタイトルを覚えるのに「神々の草鞋」と覚えたり…(順番は無視しているけれど、「神々の」黄昏、「ワ」ルキューレ、「ラ」インの黄金、「ジ」ークフリートという具合)、ロシア五人組の名前を覚えるのに、「旧(キュイ)式なオンボロ(ディン)でバラバラ(キレフ)になりそうななリム(スキーコルサコフ)ジンに乗ったムソルグスキー」とその状況を頭の中で想像したり…。

なんじゃそれは!と言われそうな語呂合わせですが、意外と効果のあるものです。特に年を取って記憶力が落ちてくると…。

でも、今回勉強していて思ったんです。

意外と楽しい!

そう、勉強そのものが別に自分の仕事や収入に関わるわけではなし。しかも、覚えておけば、それなりに自分の知識として素直に喜べる。おまけに大好きな音楽に関する事だから。

そうなんです。これって、楽しむための勉強。こんな勉強、いままでしたことがなかったので、純粋に面白いのです。実際に試験を受ける受けないはともかくも、クラシックソムリエの勉強そのものは楽しめること請け合い!

仕事の合間を見て、問題集を2度ほど見て、テキストにマーキングをしていき…。1日10~20分程度の勉強。合計すると正味5~6時間程度の準備だったと思います。

外見01
久し振りに入る大学の教室。


【実際の試験】

とはいえ、受験料を払っていると欲がでる「ケチ」なKAY2です。何とかシルバークラスも受かりたい!と思うのですが、その難易度に関しては問題集がないので(シルバークラスは今回初めて行われる試験なので過去問もないのです)、想像するしかないのですが、正直、まったく見えません。エントリークラスの方は多分9割はとれるという自信もついたのですが…。

さて、7月7日。七夕の朝。会場に試験の開始予定時刻(10時半)の40分前には到着しておこうと考えて家を出ました。渋谷からバスに乗りますが、成城学園行きが本数も多く便利なようです。日曜日の朝ということで、道路はがら空き。予定外に早く到着。すると、会場、実は教室はまだ準備がなされておらず入れません。ということで、教室棟(第3号館という建物でした)の一階の入口付近に皆さん立ったままで待ちます。この日は暑く、皆さんうだるような空気の中であえいでいる感じです。

とvころで会場について一つご注意を。ここ、女子大です。ということはトイレ、女性用トイレが大多数。男性用のトイレは数が少なく行列となります。もっとも主催者側でも考えてくれていて、階によっては女性トイレを男性トイレとして利用させてくれる(この時は5Fの女子トイレを男性トイレにしてくれていました)のですが、その情報が十分に行き渡っておらず、困ってしまう方も…。ただ、その教室棟を出て、たとえば、向かいの建物まで行けば、空いていたりするので、時間に余裕があるのなら、別棟でトイレをされることを勧めます。

さてさて、9時50分に会場の準備が整い、教室に入れてもらえました。教室内は空調が完備されていて、外の暑さとは無縁。助かりました。

受験クラスにより階数を分けているようで、KAY2のようなエントリーとシルバーの併願は4Fの教室でした。見渡してみると、一応、老若男女と言えそうですが、割合的には中年~初老の男性が大部分です。日本のいわゆる「コアな」クラシックファンの構成と同じかもしれませんね。教室内の女性は2割弱程度(10人程度)でした。後ほど見たエントリークラス・オンリーの会場では女性の割合がもっと高そうでした。ちなみに我々の教室にいた受験者の数は66名でした。

机は小さいです。カバンなどを置くスペースもないので、今後同じ会場であれば、できるだけ荷物は小さくまとめたほうがいいでしょう。

開始の10分前には試験の説明が始まりますが、ミスプリの説明があったり、あるいは解答用紙の受験番号記入方法を試験担当者がわかっていなかったりという小さなトラブルは結構ありました。ま、試験そのものがお遊びですから、目くじらを立てるものではありませんが、緊張感のなせる技か、会場はやや殺気だった雰囲気になります。

というわけで試験開始!

エントリーコースは楽ちん…と思いきや…問題数、100問ですから、意外と時間がかかります。30分ほどで仕上げましたが、さらに数問、悩み始めると結局1時間、時間いっぱいかかってしまいました。

さて、その後昼食休憩を挟んで、午後、シルバークラス。

外見01
自分の番号はどこだろう…。

こちらは…

最初の20問くらいはすらすらといき、これはパーフェクト!?と調子に乗ったら、途中から、手強い問題が次々と…。ふー。やっぱり合格なんて無理だよね…。

・え?プッチーニのオペラの舞台になっていない国って?え、どこどこ?

・9歳でオペラを書いたのはプロコフィエフ?ショスタコービッチ?

・ベルクに曲を贈られたマノンって少女、誰やノン?

・白鳥を焼く男って…そんな曲あるの???聞いた事あらへん。

・イザイのバイオリンソナタが6人に献呈されていたってこと自体知らないのに、その6人に含まれていないのは誰かなんて…。ウザイ問題やなぁ…。

・ロッシーニ最後のオペラってどれだっけ?(ああ、NHKの「ラララ・クラシック」がもう少し早くロッシーニの回を放送してくれていれば、そのタイトルからズバリの回答ができたのに…。「引退の花道…ウィリアムテル」)

いや、もう完敗!

これ、ムズカシイですよ。相当に。

外見01
受験生は意外と緊張の面持ち…。


【感想と結果、今後の対策】

全体に自分の趣味の傾向通りで、普段聞かないオペラと近代音楽が一番、難しいという印象です。これを機会にオペラと近代音楽、聞いてみようかな…。そう、そういう気持ちにさせるところが、このクラシックソムリエという試験の主催者側にとっっての一番大きな目的なんでしょうね。その効果、十分にありと思います。

とにかく、シルバークラス、ぜんぜん難易度が違うんです。問題を見て衝撃を受けましたが、とりあえず解けるものだけマークしていくと、半分に満たないのです。自信があるのは40数個。あきらめつつ、じっくり問題をみると、ふと思い出せて来るものもあり、(やはり、記憶の底にはあるものかも)、その後は理屈で出題者の心理を考えたり、その上で、どうしてもだめなモノはすべて選択肢の「2」を選択という乱暴な手段に出ます。

それでも、30分過ぎた時点で教室を出て行く人がいるというのはすごいですねぇ。あきらめたのか、それとも…。

思うにシルバーになると、これは現役の音楽家でないと相当厳しいんじゃないでしょうか。楽器や奏法の名称なども問題として出てくるんですよ。たとえばピチカートの際にはじいた弦を指板にあてて出す特殊奏法の名前とか。いやはや。

シルバークラスで合格した人は間違いなく半端じゃない知識を持っているはず…だっって、こんなムズカシイのに8割も正解なんて!!

というわけで、KAY2の知り合いでシルバークラスに受かった人がいたら、無条件に尊敬しちゃいます。

これで諦めた?

となれば良いのですが、やっぱり病膏肓に入るという言葉通り、次回こそ…と懲りないKAY2であります。

対策ですか?うーむ、毎週欠かさず録画している「題名のない音楽会」と「ラララクラシック」は今後も欠かさず見ること。そして、弱いオペラに関しては少しずつあらすじなどを本やネットで見ていくということかなぁ…という感じです。

さて、今回の結果はこの通り。エントリークラスは点数が。そして、シルバークラスは合格・不合格という結果が出来ます。

シルバークラス、次回は合格するぞ!!!

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